前回は、この20年間で
私たちが一日に手に入れる情報量が
1万倍まで膨れ上がっているというお話でした。
それが左脳のエサとなり
私たちのメガネを曇らせる原因となります。
オルトレキシア
ってご存知ですか?
ギリシャ語でオルトは正しい、
レキシアが食欲で、
直訳は正しい食欲、
または正しいダイエット、という意味になります。
え、正しい食欲なら問題ないじゃない
と思いますよね。
これも情報が生み出した
新しい摂食障害なのです。
過食症拒食症は食べ物の量(カロリー)
に対する心の抑圧が生み出す症状ですが、
オルトレキシアは食べ物の質に
対する心の抑圧が生み出す症状です。
健康ブームによる、
体にいい食べ物、健康的な食事、
これらの正解不正解の情報が
頭の中で抑圧をかけ
健康なものしか食べられなくなる方のことです。
ビーガンやベジタリアンのこと?
(※ビーガン=卵やバターなど、
ベジタリアンより厳格な完全菜食主義者のこと)
と思われるかもしれませんが
オルトレキシアは新しい
摂食障害として提唱されているもので
障害である以上精神的な苦痛を伴っています。
ビーガンやベジタリアンは
一種の自分の信仰として
自分で食べる食べないを決めそれを
順守していますが
オルトレキシアは情報に支配されている状態です。
自分で決められないため
スーパーに何時間も滞在してしまったり、
不健康なものを食べることが嫌で
他の人との会食に
行けなくなってしまったり、
明日の献立に関して
何時間も考えてしまったりします。
また、不健康な食事
(と自分で設定している食事)を
している人を見下したり、
不健康な食事をすることで
自尊心を下げてしまったりします。
強迫観念からくる心の抑圧ですが
これも結局情報がなければ
起こらない精神疾患です。
私たちに求められているのは
情報との正しい付き合い方、
そして心技体でのあり方です。
心技体とは、
感じの通り、心・技術・体のことですが
この三者のバランスが整ったとき、
人は最大限の力が発揮できるという教えです。
情報とは技術に当たります。
これをこうすればいい、
というスキル、いわゆる技術は
脳で理解するために必要ですが
それらを腑に落とすためには
心と体で何度も咀嚼することが必要です。
これ(技)はこういうことか
と自分で納得して初めて
それが正しいものだと理解できます。
しかし、今の情報は過激であり
言い切ったり私たちを
操作する情報も多いため
それらに振り回されない
思考の余白が必要かもしれません。
今日はここまで!
また次回!