質問をいただきました。
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ストレスが食に出てしまいます。
日常的に瞑想で心を整えるには
どんなことに気を付ければいいでしょうか。
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質問ありがとうございます。
ストレスとの付き合い方ですね。
食欲に悩む方とお話ししていると
ほとんどがストレスとの
付き合い方に行きつきます。
とはいえ、ストレスという言葉ほど
わかりにくく、戦いにくい相手はいませんよね。
私たちはストレスというと、
心のストレスと思いやすいですが、
1900年代の最初に
ストレスという言葉が出てきた際は
単に精神的ストレスだけではなく、
身体的ストレス(肉体疲労)や
環境的ストレス(気温などの外的な問題)も
含んでいました。
今では精神的ストレスが健康被害を
生み出しやすいことから、
ストレス=心の問題となっています。
おそらくご質問者のおっしゃるストレスも
精神的なものかと思われます。
この精神的ストレスに関して瞑想が
効果的であるということはこのメルマガを
お読みの方ならご存知かと思いますが、
とはいえ、いきなり日常で瞑想を
深めることはかなり難しいのが現実ですね。
というわけで、
いただいた質問にお応えして、
日常を瞑想にするためのコツをお伝えします。
結論から言うと、
日常的に瞑想を深めるためには、
意識を自分の中に向け続けることが重要です。
内観という言葉を聞いたことがありますか。
内観は言葉の通り、
内側を観るということなのですが、
自分の意識を内側に向け続けることですね。
大和郡山の吉本伊信(よしもといしん)さんと
いう方が考えらえたのが最初で、
今では広くその言葉や方法が知られています。
普段私たちはどうしても意識が
外側に向きがちです。
特に情報がたくさん入ってきたり、
周りの人と比較しやすい日常では、
自分がどう思っているのかよりも
自分がどう見られているのか、を
意識してしまい、自分自身の内なる声に
耳を傾けづらくなっています。
日常を瞑想にするためには、
自分の内なる声に耳を傾ける内観の技術を
習得する必要があります。
内観のスキルは誰でも習得できますが、
ご存知の通り意識は眼に見えない、
実感しにくいものなので
トレーニングは不可欠です。
実は内観には二種類あるってこと、
ご存知でしたか?
集中内観と日常内観です。
集中内観は一定の時間、
集中して内観することで深めていく手法です。
食事瞑想もこの集中内観に当てはまります。
味覚を通して集中的に内観を
深めていくからです。
一定時間自分の味覚に集中する。
その時間は、
たとえどんなことを感じようとも
無防備になって自分の感覚に
素直になってみます。
そうすることで、
普段は意識しない感覚や忘れていた記憶や
感情が解放され、自分の思い込みや
固定概念がいらなかったことに気づいたり、
抑圧していた思考解除され、
ふっと軽くなることがあります。
この感覚は集中的に自己と
向き合っていく過程で起こるのですが、
とはいえ食事瞑想の着地点は、
この集中内観ではありません。
その先にある、日常的な継続された内観が
目指すべき到着点です。
食事瞑想実践者から、
食事瞑想は人と食べている時にはできない、
というお声もよく聞きます。
これは、そもそも内観に慣れていなかったり、
普段意識しない舌先に意識を向けることが
難しかったりするからです。
そのため、意識がすぐに他のものに
とらわれてしまって、あっちらこっちら
散らかったり、余計に疲れたりもします。
しかし、この集中内観を繰り返すと、
いずれ人と話しながら、何か行いながらでも
できるようになるのです。
この状態は、
他のものに意識が向いていますが、
他のものに意識を奪われている状態とは
違うのがわかりますか。
日常を瞑想にするのに重要な、
「意識の分断」が起こっているのです。
長くなったので今日はここまで!
良い一日を(∩´∀`)∩